

全国の県庁所在地47都市の日照時間の比較でも,甲府市が第1位である。山梨県の日照時間が長くなる要因は,かつては甲斐の国と呼ばれた地勢によると思われる。「甲斐(かい)」の語源は「峡(かい)」峡(かい)とは峡谷すなわち奥深い山々の谷間を意味し,八ヶ岳連峰,南アルプス,富士山などの3000m級の高峰が湿った季節風が吹き込むのをさえぎっている。甲府盆地で晴れの日が多くなるのはそんな要素が大きい。子供の頃誰もが経験した盆地の暑さはハンパではなかったことを今でも思い出す。
今春、東京電力と山梨県は、甲府盆地に出力約1万キロワットの太陽光発電所を建設するメガソーラー発電計画を共同で進めていくと発表した。メガソーラーのメガとは100万と云う意味でソーラーは太陽のこと。つまり、100万W規模な太陽光発電設備のことである。山梨県は土地の提供および太陽光発電をPRする施設の設置・運営を行い、東京電力は太陽光発電所の建設・運転を担う。発電所名は「米倉山太陽光発電所(仮称)」。2010年度に着工し、2011年度の一部運転開始を目指すという。場所は甲府市下曽根町(旧中道町)の米倉山で「中央道甲府南インター」から数キロの丘陵地にある。
同発電所の年間発電量は約1,200万キロワット時を見込んでおり、一般家庭約3,400戸分の年間使用電力量に相当するという。太陽光発電によるCO2(二酸化炭素)排出量の削減効果は年間約5,100トンを見込み、一般家庭約1,000戸分の年間CO2排出量に相当するとのことである。
山梨県はかっては水力発電で隆盛を極めたが、今度はメガソーラーで再びさきがけすること間違いない。昔から「山梨県と発電所」は深い因縁がありそうだ。
(資料; 日本地理おもしろゼミナール)


