樹齢2千年ともいわれ、根元の幹周りが11・8メートルもあるエドヒガンの巨木。甲斐駒ケ岳などの山々を背景に咲き誇る姿は圧巻だ。「毎年のように見に来る」という静岡市葵区の久保田益世さんは「老木なので花が衰えたこともあったけど、今年は花に勢いがあってきれい」と見上げた。

 神代桜の種子も生命力が強く、2008年、国際宇宙ステーションの日本実験棟「きぼう」に送られ約8カ月後に帰還した後、境内で見事に芽吹き、「宇宙神代桜」として新たな名物となった。高さ約10メートルに成長し、「親」と同様に小ぶりな白い花を咲かせる。

 花の見頃はあと数日。松永直樹住職(69)は「長寿の桜に手を合わせる人も多い。生きる元気を与えてくれます」と話す。(米沢信義)


今日の一句; 年一度 神代桜 話題なる