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ちょっくら よっていけし

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無尽で元気が出る

「無尽で元気が出る」 山梨県の風習。

 無尽承ります。全国展開のファミリーレストランでしばしば貼り紙を見かける。一体何が行われているかと最初首をかしげた。5月まで2年間勤務していた山梨県の話しだ。
無尽とは、仲間内でお金を積み立てて、集計金を配る互助の仕組みのこと。起源は鎌倉時代にさかのぼるようだが、現代では金融の側面は薄れ、定期的に同じ仲間が集まり親睦を深める色合いが強まっている。貼り紙は、「店で親睦を」という宣伝だった。山梨県のほかにも無尽が脈々と続いている地域はあるようだ。
JR韮崎駅

 場所は料亭からファミレスまで様々で、人数もまちまち。誰かの家族や知人、仕事のうわさから、選挙の見通しまで様々な情勢が飛び交う。
単なる宴会みたいだが少し違う。コミュニテイーのつながりを確認する場になっているのだ。知人の紹介で、無尽に誘ってもらえるようになって初めて、土地の人の本音が聞けるようになったと思う。「なんで結婚しないの」と直球の質問が飛んでくるのには閉口したが。
 無尽に代表される濃密な人付き合いを、面倒で重荷にしか感じない人もいる。就職や進学で都会に出た若い世代が故郷に戻らない全国的な傾向は、匿名性の高い都市部の生活が気楽ということもあるだろう。
「無尽に来るのは年寄りばかりになってしまった」という嘆きも耳にした。
 ところが、この人付合いがの県民健康を支えていると聞いて驚いた。厚生労働省によると、病気などで日常生活が制限されることなく、自立的に生活できる「健康寿命」は、男女ともに山梨県が全国トップ(2013年)。
山梨大学と県の調査では「無尽を楽しみに待っている人は健康寿命が長い」というデータまで出た。人付合いの良さが再認識されるきっかけになるかもしれない。
東京に戻ってから体調が少々優れない。健康寿命が気になる年齢ではないつもりだが、少しは濃密な人間関係に身を置いてみようか。(福士由佳子)
 
韮崎駅 かってはスイッチバックの駅でした。

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