

東日本大震災から6年。市川三郷町出身の映像ディレクター笠井千晶さん(42)が制作した映画「Life」が11日から山梨市民会館で上映される。津波で被災した福島県の家族に焦点を当てたドキュメンタリーで、県内での上映は初めて。「日常をもう一度大切に思うきっかけに」という笠井さんの思いに共感した福島出身の女性が企画した。
映画で描かれるのは南相馬市に暮らす上野敬幸さん(44)と一家の震災後の歩みだ。2011年3月、東京電力福島第一原発事故の影響で救援が来ない中、上野さんは津波に流された家族を自ら捜し続けた。長女の遺体を自分の手で安置所まで運んだという。
当時、中京テレビ(名古屋市)の記者だった笠井さんは6月に取材で福島を訪れた。放射線量を測りながら現地をまわったが、そこには普通に道を歩いている母子がいた。「現地には暮らしがある。怖いと思っていた自分は何だったのか」。そう思い、8月からは休日を使って自前のカメラを回すことに決めた。資料;朝日新聞

