

上野原市の認定こども園「上野原こども園」の園児が、風船にヒマワリの種とカードをつけて飛ばしたところ、約100キロ離れた千葉県佐倉市で男性に拾われた。この男性からは千葉県名産のスイカが届いたため、園児は7日、七夕飾りの前でスイカを味わった。
同園は先月7日、ヒマワリの種を入れた袋と、クレヨンで花の絵などを描いたカードを結びつけた風船約160個を飛ばした。カードには「上野原こども園」とだけ記し、住所や電話番号は書かなかったが、「風船を拾った」という電話が、千葉県から4件、埼玉県から1件寄せられた。「連絡先を調べてまで電話をくれたことがうれしかった」と、清水薫園長は、電話をくれた全員に、風船を飛ばす園児の写真を添えた礼状を贈った。
すると今月3日、うち一人の千葉県佐倉市、運送業酒井新さん(34)からスイカ8個が届いた。スイカを入れた4箱全てに「いつかすてきな出会いがあることを楽しみにしています」などというメッセージが書かれていた。
酒井さんによると、経営する運送会社に駐車場を新設したところ、最初に着いたのが同園の風船だった。インターネットで電話番号を調べ、同園に「風船を拾った」と電話したという。酒井さんは「このような縁はお金では買えない貴重なものだ。感性の豊かな人に成長してほしいという願いを込めてスイカを贈った」と話している。
同園では7日、園児約50人がおやつの時間にスイカを食べた。清水園長は「スイカをきっかけに、人とのつながりの大切さに気づき、人を思いやる気持ちを育んでほしい」と話している。資料;読売新聞

